フィリピンと中国の太平洋戦争の残留者たちにスポットをあてたドキュメンタリー。太平洋戦争以前、フィリピンには3万人におよぶ日本人移民社会が存在し、戦後75年を過ぎた現在、敗戦を境に日本人の父親と生き別れたことから無国籍状態に置かれた残留日本人2世たちがいる。また、かつての満州国があった中国東北部でも、敗戦を機に子どもたちが置き去りにされた。戦後、日本に帰国した彼らは言葉の壁による差別や貧困に苦しみ、日本政府を訴える者たちもいた。2つの国の残留者たちと、彼らを救おうとする市民たちの活動を追うことで、日本という国の今を浮き彫りにする。ナレーションは元NHKアナウンサーの加賀美幸子。監督はテレビCMやテレビドキュメンタリー、プロモーション映像など幅広く手がけてきた小原浩靖で、これが劇場初監督作品。
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